本エントリーは
stod phyogs 2012年4月12日木曜日 水木しげる屁話 傑作「サイボーグ」のヒント新聞記事 の巻
からの移籍です。日付は初出と同じです。
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水木しげる関係の話題は、今後「水木しげる屁話」というタイトルに統一します。
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今回のトピックは、2008年4月に2chに投稿したネタをリライトしたものです。貸本時代の水木作品「サイボーグ」のヒントとなったとみられる新聞記事を発見した際のお話。
このネタを2ch投稿以降、質問サイトやblogなどで、サイボーグがらみの話題ではこの新聞記事がよく取り上げられています。私の発掘作業が世間の役に立っているわけで、喜ばしいことです。
・人力検索はてな > 芸術・文化・歴史 > サイボーグという言葉を発明したのは誰?
http://q.hatena.ne.jp/1320976407
・珍獣ららむ~/珍獣の館 > ネタ袋 > 11年11月14日 ■[ネタ袋][ことば][本]サイボーグという言葉を創作に取り入れた日本最初の例は水木しげる?+ ■[ネタ袋][ことば]サイボーグという言葉の日本での初出は朝日新聞の夕刊?
http://d.hatena.ne.jp/chinjuh/20111114
あたりがその代表例。「人力検索はてな」では、2chの私のレスno.(361)も表示されているので、一応満足です。
特に珍獣ららむ~さんは、朝日新聞の記事にも当たり、国会図書館に行って手塚マンガや横山マンガ調査までやってくれています。ここまでやってくれれば言う事ありません。素晴らしい。
サイボーグがらみの話題で、私が興味あるのは水木マンガだけですので、SFマンガ界全般における「サイボーグ」という用語の扱いについては到底私の出る幕ではありません。
「(少なくとも最近では)俺が最初に見つけたのだ」と我を張る気はありませんが、一応発見の経緯などを記録として残しておきましょう。
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貸本時代の水木作品に「サイボーグ」という傑作があります。長期の宇宙飛行に耐えられるよう、人間の器官を機械に入れ替えるというお話です。ラストに漂う、なんともいえない陰惨な空気がたまりません。もう一度言いますが、傑作です!
初出は、
・『恐怖マガジン(2)』(エンゼル文庫1960)。
再録は、
・『QJマンガ叢書(15) 水木しげる貸本モダンホラー(下)』(太田出版1998)
・『水木しげる怪奇貸本名作選 不死鳥を飼う男・猫又』(ホーム社漫画文庫2008)
などで。
これが「サイボーグ」の主人公
『水木しげる貸本モダンホラー(下)』中扉より
主人公輪郭に沿って切り抜かれた形のページとなっている/黄色い背景は実は2ページ後の目次ページ/実に見事かつ丁寧な造本です/造本・装丁:相馬章宏(コンコルド・グラフィックス)
また、この作品は後に若干設定を変えて、「ベーレンホイターの女」という作品(1970年)でリメイクされてもいます。一般にはこちらのほうが知名度は高いでしょう。前作に比べて、ダークさは薄まってはいますが、主人公の境遇の悲惨さに変わりはありません。
参考:
・水木しげる作品不完全リスト(鬼太郎シリーズ以外)
http://www.lares.dti.ne.jp/~hisadome/mizuki_2.html
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で、ふとしたことで、その「サイボーグ」のヒントとなったらしい新聞記事を発見しました。あれはチベット・ヒマラヤものTV番組を調べている途中のこと。
番組内容を確認・フォローする目的で、図書館で朝日新聞記事見出しのデータベースを調べていたんですが、ふと当時2ch水木スレで話題になっていた「サイボーグ」を思い出しました(追記参照)。
「サイボーグって言葉はいつから使われたんだろう?水木作品サイボーグって、ひょっとして日本初のサイボーグ・マンガ?」と思いつき、「サイボーグ」ということばで検索してみたところ、発見したのがこの新聞記事、というわけでした。
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・朝日新聞1960年10月17日夕刊
「科学特集 宇宙人間サイボーグ 人工器官を植えこむ 宇宙向きに人間を加工」
著作権の関係上、内容が読める形での表示はできません。
「口を封印して電気信号で意志を伝える」とか、「排泄物は再利用できないわずかの最終産物だけを背中の小さなカンの中に集める」とか、「人間をボウトクしてるのではないか?」とか、水木作品「サイボーグ」のヒントらしき話題がたくさん出ています。
予想以上の大発見。おそらく水木さんは、この記事を読んで「サイボーグ」を描いたに違いありません。でもサイボーグ予想図など絵があるわけではないので、あの姿は全くの水木オリジナルです。
ヒントは新聞記事ひとつだけ(たぶん)なのに、イマジネーションを広げに広げてあれだけの傑作をものにしてしまうんだから、やはり名人としか言いようがないですね。
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ちなみに「Cyborg」という言葉の初出論文は、
・Manfred E. Clynes+Nathan S. Kline(1960)Cyborg and Space. Astronautics, no.13 [1960/09], pp.26-27, 74-76.(注1)
「サイボーグ」執筆時点で最新ホヤホヤの科学概念だったことがわかります。第一、これはガガーリンによる地球初の有人宇宙飛行よりも前なんですよ。
欧文科学記事が1960年9月→日本語新聞記事が1960年10月。『恐怖マガジン(2)』の発行年月日ははっきりしないが、1960年中には出たようなので、その後わずか2ヶ月弱の間にマンガ作品として昇華されています。そのスピードには驚かざるを得ません(注2)。
無論、サイボーグという概念を日本で初めてマンガ作品で使ったのは石森章太郎ではなく、水木サンである可能性は大でしょう(注3)。
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この記事を読んでいると、調布のお宅でバナナを頬張りながら、「これだーっ!話ができたーっ!」と興奮する水木さんの姿が目に浮かびます。
そして、物持ちのいい水木サンですから、この記事の切り抜きも例のスクラップ・ブック大全集(UNESCOはこれを世界遺産に指定すべき!)のどこかに、ちゃんと保存されているはずです。
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(注1)
こちらのサイトで原文を読むことができます。
・Massachusetts Institute of Technology > Digital Apollo : Human and Machine in Spaceflight by David A. Mindell, MIT Press, May 2008 > Additional Materials > Documents from the book by chapter > Chapter 1: Human and Machine in the Race to the Moon > Clynes, Manfred E., and Nathan S. Kline. "Cyborgs and Space." Astronautics (September 1960): 26–27, 74–76.
http://web.mit.edu/digitalapollo/Documents/Chapter1/cyborgs.pdf
(注2)
「珍獣の館 > ネタ袋」では、
┌┌┌┌┌ 以下、「珍獣の館 > ネタ袋」より ┐┐┐┐┐
「宇宙人間サイボーグ」が朝日新聞に掲載されたのが1960年10月17日ですから、それからすぐに描きはじめたとして、64ページもあるものを一ヶ月で描くようなタイプではないと思いますから、もうちょっと時間がかかるでしょう。それを印刷にまわして本になったとして、年内に間に合うでしょうか。ビミョーなところですね。
└└└└└ 以上、「珍獣の館 > ネタ袋」より ┘┘┘┘┘
とありますが、当時の貸本マンガ家の多作ぶり・早業ぶりを舐めてはいけません。
1960年の水木サンの作品数を見てみましょう。兎月書房~三洋社版「墓場鬼太郎~鬼太郎夜話」の9作をはじめ、戦記マンガが15作、その他もろもろを合わせてなんと41作品です。
短編も多い上に、貸本マンガの定めとして発行年月日がはっきりしないものも多いのは確かです。実際は1961年にずれ込んでいる作品もあるとしても、1961年の作品数も「河童の三平」の5作をはじめ17作です。十分多作といえるでしょう。
64ページの作品に1ヶ月以上かかっていては「餓死」でしょう。私の考えでは、おそらく2週間程度で書き上げたのではないか、と推測しています(水木さんのコメントが聞きたいもの)。
1960年の年内に出版されている可能性は高いと思います。
(注3)
「人力検索はてな」の投稿によれば、水木作品と近い発行年月日では、手塚治虫や横山光輝が1961年中に作品中で「サイボーグ」という言葉を使っているそうです。
水木作品が先か?手塚作品、横山作品が先か?という問題には私は興味ありません。ただただ水木サンの勉強熱心さと作品へと昇華する天才的なセンスに感銘するばかりです。
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(追記)
・2ちゃんねる > 小説・漫画等 > 懐かし漫画 > 水木しげる その 11
http://log2ch.net/read.php/rcomic/1205692803/
より
355 : 愛蔵版名無しさん[sage] : 2008/04/25(金) 22:35:35 ID:???
サイボーグって言葉が一般に広まったのっていつ頃になるんかな?
という質問に対して私が答えたのが下記投稿
356 : 愛蔵版名無しさん[sage] : 2008/04/25(金) 23:00:14 ID:???
ttp://www.csij.org/01/shiminkagaku/1314/04.html
月刊「市民科学」 2008年3月発行の「市民科学」の第13・14合併号
「エンハンスメント」と言う名の「サイボーグ技術」
小野直哉(京都大学大学院博士課程)
「サイボーグ:cyborg」とは、「サイバネティック・オーガニズム: Cybernetic Organism」の略で、
<略>
元々米国の医学者、マンフレッド・クラインズとネイザン・S・クラインらが1960年代に提唱した概念で、当初は人類の宇宙進出と結び付けて考案されていた。そのため、米国のサイボーグ技術の研究は、NASAを中心に行われていた経緯がある。
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出典はわからないけど、おそらく1960年頃に日本の新聞・雑誌でもサイボーグなる概念がさかんに取り上げられたんじゃないだろうか?
水木「サイボーグ」は1960か61年の作品だから、最新の科学知識の水木流解釈だったんだな。勉強家だよね。で、その科学知識が水木フィルターを通るとなぜか怪奇ものの傑作に。
357 : 愛蔵版名無しさん[sage] : 2008/04/25(金) 23:10:07 ID:???
ウィキペディアにある
> 因みに、日本で初めてこの単語『サイボーグ』を公に使用したのは、
> 『サイボーグ009』等で著名な、かの石ノ森章太郎である。
は、たぶん間違いで、実は水木さんが最初なのかも?
361.愛蔵版名無しさん [sage] 2008/04/26(土) 19:55:47 ???
ちょっと気になったのでサイボーグ続報。
全くの蛇足なので気になる人だけ読んで下さい。
調べてみたら、朝日新聞1960年10月17日夕刊に
「科学特集 宇宙人間サイボーグ
人工器官を植えこむ宇宙向きに人間を加工」
という記事があった。
口を封印して電気信号で意志を伝える、とか排泄物は再利用できないわずかの最終産物だけを背中の小さなカンの中に集める、とか 人間をボウトクしてるのではないか?、とか 水木作品「サイボーグ」のヒントらしき話題がたくさん出ている。
362.愛蔵版名無しさん [sage] 2008/04/26(土) 19:56:44 ???
おそらく水木さんはこの記事を読んで「サイボーグ」を描いたに違いない。でもサイボーグ予想図など絵があるわけではないので、あの姿は全くの水木オリジナル。
ネタ元は新聞記事ひとつだけ(たぶん)なのに、イマジネーションを広げに広げてあれだけの傑作をものにしてしまうんだから、やはり名人としか言いようがない。
ちなみに「Cyborg」の初出論文は、
M.Clynes & N.Kline : CYBORG AND SPACE.
Astronautics, September 1960.
「サイボーグ」執筆時点で本当に最新の科学概念だったことがわかる。
2012年4月12日木曜日
2012年4月8日日曜日
前衛生け花作家 中川幸夫さん逝去(2012年3月30日)
本エントリーは
stod phyogs 2012年4月8日日曜日 前衛生け花作家 中川幸夫さん逝去(2012年3月30日)
からの移籍です。日付は初出と同じです。
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巨人逝去。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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このblogにおいでになる方々にはあまり馴染みがない名前かもしれません。でもそういう方にこそ見ていただきたい。
まずはその経歴をご覧ください。
・中川幸夫事務所
http://www.kyuryudo.co.jp/design/sagawa048/yukio_nakagawa.htm
・ウィキペディア中川幸夫
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E5%B9%B8%E5%A4%AB
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私がはじめて中川幸夫さんの仕事を知ったのは、ご多分に漏れず代表作「花坊主」の写真です。その衝撃に絶句。表現する言葉は見つかりませんでした。
この作品には嫌悪感を感じる人も多く、賛否が分かれるところでもあります。無論、伝統生け花界からは迫害され続けてきました。
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その業績と人間性をコンパクトにまとめた番組
・新日曜美術館 生きる総てが花である ~いけばな作家・中川幸夫~2003年7月20日(45分)NHK教育
・にんげんドキュメント 花のことは花に聞け ~いけばな作家 中川幸夫~2004年12月24日(45分)NHK総合(制作:NHK松山)
は、どちらも傑作といっていいでしょう。これを機にぜひ再放送してほしいものです(私はTVがないので見ることができませんが)。
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代表作の「花坊主」(1973年)については、下記サイトでご覧になるのがよいでしょう。関係者の方のサイトであり、なおかつ一番よい画像です。
中川幸夫さんの仕事をご存じない方で、「どれ見てみよう」と思われた方は幸せです。あの衝撃を今はじめて味わうことが出来るのですから。うらやましい。
衝撃的な画像ですから、見る前にしっかり心構えをしておいてください。ではどうぞ。
・山下真守美/somory のんびりいものせいさくにっき > 中川幸夫プレ美術館「器」展 2009/10/12 (Mon) > 花坊主 1973年 カーネーション、自作ガラス
http://file.mermansdream.blog.shinobi.jp/1973.jpg
stod phyogs 2012年4月8日日曜日 前衛生け花作家 中川幸夫さん逝去(2012年3月30日)
からの移籍です。日付は初出と同じです。
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巨人逝去。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
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このblogにおいでになる方々にはあまり馴染みがない名前かもしれません。でもそういう方にこそ見ていただきたい。
まずはその経歴をご覧ください。
・中川幸夫事務所
http://www.kyuryudo.co.jp/design/sagawa048/yukio_nakagawa.htm
・ウィキペディア中川幸夫
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E5%B9%B8%E5%A4%AB
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私がはじめて中川幸夫さんの仕事を知ったのは、ご多分に漏れず代表作「花坊主」の写真です。その衝撃に絶句。表現する言葉は見つかりませんでした。
この作品には嫌悪感を感じる人も多く、賛否が分かれるところでもあります。無論、伝統生け花界からは迫害され続けてきました。
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その業績と人間性をコンパクトにまとめた番組
・新日曜美術館 生きる総てが花である ~いけばな作家・中川幸夫~2003年7月20日(45分)NHK教育
・にんげんドキュメント 花のことは花に聞け ~いけばな作家 中川幸夫~2004年12月24日(45分)NHK総合(制作:NHK松山)
は、どちらも傑作といっていいでしょう。これを機にぜひ再放送してほしいものです(私はTVがないので見ることができませんが)。
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代表作の「花坊主」(1973年)については、下記サイトでご覧になるのがよいでしょう。関係者の方のサイトであり、なおかつ一番よい画像です。
中川幸夫さんの仕事をご存じない方で、「どれ見てみよう」と思われた方は幸せです。あの衝撃を今はじめて味わうことが出来るのですから。うらやましい。
衝撃的な画像ですから、見る前にしっかり心構えをしておいてください。ではどうぞ。
・山下真守美/somory のんびりいものせいさくにっき > 中川幸夫プレ美術館「器」展 2009/10/12 (Mon) > 花坊主 1973年 カーネーション、自作ガラス
http://file.mermansdream.blog.shinobi.jp/1973.jpg
2012年3月8日木曜日
祝!水木しげる大先生、大卆寿!
本エントリーは
stod phyogs 2012年3月8日木曜日 祝!水木しげる大先生、大卆寿!
からの移籍です。日付は初出と同じです。
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本日3月8日は、漫画家、という肩書きをはるかに超越した存在である、水木しげるサンの満九十歳の誕生日です。
おめでとうございます。
まだまだお元気そうなので、百歳、そしてそれ以上に達するのは確実でしょう。いやめでたい。
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ところで、「還暦」というのは生まれ年の干支が、60年を経て再び巡って来ることをいうのであり、本来は数え年で見る。「還暦」を迎えるのは生まれ年の干支に変わった瞬間。よって数え年で61歳になった正月に祝うべきもの。
現代日本では、満60歳の誕生日をもって「還暦」と称するのが通例となっているが、どうもそれは間違いらしい。
では「卆寿」はどうか?同じではないか、という気がする。となると水木サンの卆寿も、実際は数え年で90歳を迎えた昨年の正月だったのでは?
参考:
・高島俊男(2010)『お言葉ですが・・・ 別巻3 漢字検定のアホらしさ』. 連合出版, 東京.
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まあそんな小うるさいことはどうでもよい。水木サンにとっては、還暦も古稀も喜寿も傘寿も米寿も、この卆寿も単なる通過点にすぎないのだから。
最近の「怪」誌に載っている、水木さん直筆のあのとろけたような絵がまた実にすばらしい。感動ものですよ。ぜひご覧ください。
stod phyogs 2012年3月8日木曜日 祝!水木しげる大先生、大卆寿!
からの移籍です。日付は初出と同じです。
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本日3月8日は、漫画家、という肩書きをはるかに超越した存在である、水木しげるサンの満九十歳の誕生日です。
おめでとうございます。
まだまだお元気そうなので、百歳、そしてそれ以上に達するのは確実でしょう。いやめでたい。
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ところで、「還暦」というのは生まれ年の干支が、60年を経て再び巡って来ることをいうのであり、本来は数え年で見る。「還暦」を迎えるのは生まれ年の干支に変わった瞬間。よって数え年で61歳になった正月に祝うべきもの。
現代日本では、満60歳の誕生日をもって「還暦」と称するのが通例となっているが、どうもそれは間違いらしい。
では「卆寿」はどうか?同じではないか、という気がする。となると水木サンの卆寿も、実際は数え年で90歳を迎えた昨年の正月だったのでは?
参考:
・高島俊男(2010)『お言葉ですが・・・ 別巻3 漢字検定のアホらしさ』. 連合出版, 東京.
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まあそんな小うるさいことはどうでもよい。水木サンにとっては、還暦も古稀も喜寿も傘寿も米寿も、この卆寿も単なる通過点にすぎないのだから。
最近の「怪」誌に載っている、水木さん直筆のあのとろけたような絵がまた実にすばらしい。感動ものですよ。ぜひご覧ください。