2016年8月6日土曜日 平方イコルスン3連発
で紹介した平方イコルスンの1年ぶりの新刊が出ました。
・平方イコルスン (2017.7) 『スペシャル vol.02』(torch comica). 159pp. リイド社, 東京.
← 初出:トーチweb., 2015/11~2017/5.
装幀:名和田耕平デザイン事務所
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相変わらずセリフ過多な、この人のマンガ。見よ、ページに充満する吹き出しの数を。
同書, p.118-119
でも、この人の他のマンガよりは字数が少ないし、コマ割りも大きめなので、まあ読みやすい方だ。
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連載開始から3年、単行本2冊を経て、夏休み前から夏休みが終わったばかり、というスローペースな物語。
それでも2巻では、色恋沙汰を入れてくるなど、物語に進展があった・・・と言っていいのか?
よくわかんねえんだ、このマンガ、とにかく。
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それにしても、作品の舞台、どの辺なんだろな?
前回「長野なんだろうか・・・」などと書いてしまったが、そんなわけありませんね。あれだけみんな関西弁なんだから。
とすると、奈良の山奥あたりか?
にしても、車走ってねえな、この町。今のところ先生の車しか見たことない。まあ、そもそも、背景を描くことにはあまり興味を示さない作家なのだが。
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伊賀のヘルメットと怪力の秘密が、少しだけ明かされたのは、意外だった。これ、そういうマンガじゃないと思っていたのだが・・・。
それでも、この謎がそれ以上解き明かされるという保証はない。そのままあっさり完結してしまうかもしれないし。
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主人公?扱いの「さよちゃん」にしても、2巻では母親が登場するのだが、これが、さよちゃんが一人で暮らすアパートに毎日通って来ているらしい、という謎っぷり。
父親は?という謎もあるし、なぜ夏休み直前という時期に、わざわざ田舎の高校に転校?
それに伊賀の母親は?というのも謎。
山奥に潜む「ロンギヌスの槍」とその監視カメラ、その槍に関係している、という伊賀の父親の職業とは?
こうして見ると謎だらけのマンガなんだが、いったい完結するまで解明されることがあるんだろうか?それ自体が謎のマンガ。
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2巻の終わりでは、さよちゃんの過去の彼氏と、現在の色恋沙汰が物語の軸となっているのだが、それも上述の謎と関係あるんだろうか?
これだけばらまいてる布石を、回収する気があるのかどうかも全然わからない。何せ、この人長編は初なのだし・・・。
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まあ物語の急展開など、このマンガに期待はしていないのだが、何か「あっ!」と驚く結末が来るのでもいいし、このままダラダラと続くだけであっさり終わるのでもいい。
でも全体に、なんとなく不穏な空気が入り込みつつあるのは間違いないですね。
さてどうなるのやら、よくわかんないながら、読み続けるであろうマンガです。
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連載はこちら↓
・トーチweb(since 2014/08)
http://to-ti.in/
最近、更新ペースが落ち気味なのがちょっと気になる。単行本も、2巻は1巻より16ページも少ないし・・・。
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