2016年10月16日日曜日

ゴツボ×リュウジ 『あしがる 1~3』

本エントリーは
stod phyogs 2016年10月16日日曜日 ゴツボ×リュウジ 『あしがる 1~3』
からの移籍です。日付は初出と同じです。

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・ゴツボ×リュウジ(2013.10) 『あしがる 1』(角川コミックス・エース). 179pp. KADOKAWA/角川書店, 東京.
・ゴツボ×リュウジ(2014.2) 『あしがる 2』(角川コミックス・エース). 177pp. KADOKAWA/角川書店, 東京.
・ゴツボ×リュウジ(2014.8) 『あしがる 3』(角川コミックス・エース). 177pp. KADOKAWA/角川書店, 東京.
← 初出:月刊少年エース, 2013年6月号~2014年8月号


装幀・デザイン : 神宮司訓之(ZIN STUDIO)

これは素晴らしい!高校女子サッカー・マンガです。

といっても、サッカーの試合(フットサルというか5 vs 5ミニサッカーだけど)は学校の球技大会しかやってない(笑)。そこでの活躍が認められて同好会発足。そしてメンバー11人を探しつつ、次々とライバルが現われ始めたところで「打ち切り」となりました。

残念だなあ、こんなにおもしろいのに。しかし少年誌じゃなかったかな、これは。続きを青年誌で、ぜひ。

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スポーツ万能の園(その)が、高校入学式にいきなり遅刻。その途中でサッカー少女の青名(あおな)と出会い、滋賀県・竹生島高校に女子サッカー部を作っていく物語。

登場人物が多くて、ワイワイ感が楽しい。主要登場人物がみなハッキリしてるのもよい。

というのも、この前にやはり高校部活ものマンガを読んでいたのだが、その登場人物がそろいもそろってグズグズしまくりで、頭を抱えた(ブックオフの108円コーナーに、必ず全巻揃いであるアレですよ)。その後にこれを読んでスカッとしたせいもあるかな。

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「水滸伝」要素があるのも好みの点。わずか3巻の間に(ちゃんと人格がある)登場人物が20人近く出て来て、どんどん主人公の周りに集まってくる。いい感じ。

さしずめ、園は「豹子頭林冲」、青名は「九紋龍史進」といったところか。実際の水滸伝では、林冲と史進が絡むシーンってないんだけどね。

林冲のライバル「青面獣楊志」は3巻に出てきます。「あしがる」と「水滸伝」共通のファンじゃないと、何言ってるかわかんないだろうけど・・・。

ちなみに「花和尚魯智深」は湖東さんです。

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ただ、スポーツものの宿命として、登場人物がわりと似たタイプばかりになりがちなのはしょうがないかな。「あしがる」も、自己主張が強いタイプばっかだ。

あと主人公の園がどんどん三枚目化/狂言回し化してるのもちょっと心配な点だったが、まあ終わっちゃったし、それはいいか。

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繰り返すけど、これは青年誌で続きをぜひ読みたい。そっちなら人気出ると思うよ。

あと、ゴツボ×リュウジの他の作品も俄然読みたくなったぞ。「ササメケ」、「ササナキ」、「アニコイ」(どうでもいいが、題名四文字ばっかだな)、たくさんある。

これから掘っていくのが楽しみだ。

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(追記)@2016/10/17

それにしても、この単行本デザインは素晴らしい。ゴツボ×リュウジの絵自体デザイン要素が強いせいもあり、ぴったり。

特に2巻の青名ちゃんの表紙は名作、と言っていい!

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