今年の春は、日本画展覧会大当たりの年で、「国芳」展、「雪村」展に続いて、観覧するのはこの「暁斎」展で3つ目だ。
実はこの日は、もう一つ展覧会をハシゴしたのだった。それは次回。
「国芳」展、「雪村」展とも後期にそれぞれもう一回行く予定だし、ほんともう忙しい。だけどうれしい。
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・東急文化村/Bunkamura > 展覧会 > ザ・ミュージアム > これまでの展覧会 > 2017年の展覧会 2/23(木)-4/16(日) ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_kyosai/
「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」
開催期間 : 2017/2/23(木)-4/16(日) ※会期中無休
開館時間 : 10:00-19:00(入館は18:30まで)毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場 : Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)
主催 : Bunkamura、フジテレビジョン、東京新聞
同展パンフレット, p.1
なんとか会期末に滑りこむことができた。しかし、まあすごい人出。大手企業+大手マスコミ主催展覧会の集客力をあらためて思い知った。
とはいえ、暁斎はいつからこんなにメジャーになったのか?驚くばかりだ。
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暁斎の絵はこれまでも、いろんな展覧会で見てきたが、これだけまとまった作品数を見るのは初めて。今回はUKのコレクターIsrael Goldman氏蒐集による暁斎コレクション。
展示数もすごい。ただでさえ、濃い絵を描く暁斎がこれだけズラリと並んだのですから、もうお腹いっぱいでした。
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同展パンフレット, p.2-4.
特に、展示前半、見ても見ても果てしなく続く「鴉図」に圧倒された。溌墨タッチで描かれる枝と鴉はまさに名人芸。また薄墨の使い方も大胆かつ細やかだ。
思ったより錦絵は多くなかったな。今回の展覧会は原画が多い。錦絵だと、描き込みの多い線から、どぎつい色からして、ほんとに濃い絵。
あこがれの「墨合戦」をようやく見れて感動。「放屁合戦」はなぜか見逃したかも。豆本だったからなあ。惜しいことをした。実は同じ日に別の美術館でもう一つ(というか、こっちが元祖)の「放屁合戦」を見ていたのでした。
名作の呼び声も高く、今回の展覧会の目玉でもある「地獄太夫と一休」、「百鬼夜行図屏風」。いやあ迫力ですね。ようやくこれが間近で見ることができたか・・・。
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これは図録
・及川茂・構成 (2017) 『これぞ暁斎! ゴールドマンコレクション』. 286pp. 東京新聞, 東京.
デザイン : 桑畑吉伸
それにしても多彩・多作な人だ。本格水墨画から彩色画、錦絵、挿絵、豆本、そして春画まで。
春画がきちんと展示されていたのにはちょっと驚いた。昨今の春画ブームのおかげなんだろうけど。春画もようやく芸術作品として、社会的に認知されてきたことを喜びたい。
春画って、今見るとエロさはもはや感じないよね。おもしろさとグロさは感じるけど。
若い女性も平気で春画をじっくり見ていたのには感心した。いいぞ、日本の女衆。
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さっきも描いたけど、とにかく暁斎は多作すぎる。今回の展示品だってほんの一部だ。「釈迦如来図」、「大和美人図屏風」などまだ見たことない名品が山のように残っている。そのうち、埼玉県蕨市にある河鍋暁斎記念美術館にも行ってみよう。
暁斎展は、東京のあと高知、京都、金沢と巡回する。これらの地域の皆さんは、是非お見逃しなく。
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