2017年1月14日土曜日 小池田マヤ「家政婦 里(さと)シリーズ」 (1) 『放浪(さすらい)の家政婦さん』
2017年1月15日日曜日 小池田マヤ「家政婦 里(さと)シリーズ」 (2) 『ピリ辛の家政婦さん』
2017年1月18日水曜日 小池田マヤ「家政婦 里(さと)シリーズ」 (3) 『誰そ彼(たそがれ)の家政婦さん』
2017年1月21日土曜日 小池田マヤ「家政婦 里(さと)シリーズ」 (4) 『颯爽な家政婦さん』
で紹介した、「ドブスで長身のS級家政婦 里(さと)」シリーズ第5弾(双葉社に移ってからは2冊目)。
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・小池田マヤ (2017.4) 『波飛沫(しぶか)せし家政婦さん』(JOUR COMICS). 177pp. 双葉社, 東京.
装丁 : 新上ヒロシ(ナルティス)
おお、表紙はこれまでで一番カッコイイぞ。絵になるドブス、里。
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今回は短編が1編に、中編が1編。
01. 薫風ブランニュー・ライフ
← 初出 : JOURすてきな主婦たち, 2016年6月号
今回のお仕事は、汚部屋男子大学生の部屋片付けと家事の躾。もちろん最後は食っちゃいます(笑)。まあ、安定の小品。
「サービスで ミニスカ履いて来てんのに 見ろよ!」ほれ チラ♡
だって。笑うよなあ。
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02. Hey, Sup ? wave.1~4
← 初出 : JOURすてきな主婦たち, 2016年9月号~2017年1月号
さあ、今回の目玉は4回連作の中編。湘南あたりの別荘で繰り広げられるひと夏の人間模様。
登場人物が多い多い。ストーリーにからんでくるキャラだけでも8人もいる。その一人ひとりに物語をちゃんと与えている。
普通これだけ登場人物が多いと、推理ものに流れがちなのだが、そうはならなかった。推理ものじゃ、家事・料理うんちくとも相性悪そうだし。
クライマックスではちゃんと事件は起きるけど、テーマは犯人探しではない。ほとんどの登場人物がその事件に絡んでくるので、結構複雑。
同書, 「Hey, Sup ?」 p.130
これはクライマックス直前のシーンだが、こんな感じで、絵もストーリーも全編かなりガッチャガチャしてる。一度読んだだけだと、ストーリーの流れが把握できないかもしれない。
それでも、最後きれいにまとめるあたり、並みの力量ではないが・・・。
エンディング、2~3年後の後日談に、あとがきをかぶせる技もなかなか粋。
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しかし、この本出たの知らなかったし、本屋でも平積みじゃなく、新刊なのに1冊だけ棚にさしてあったのを、偶然見つけた。
これだけおもしろくて、しっかりした作品なのに、あまり評判にならないのはもったいない。今回の新刊を機に、もっとメジャーになってほしい。
数年前に話題になったTVドラマ「家政婦のミタ」は、このマンガをヒントに設定を作った、という噂もあるくらいだが、本家(?)のこのマンガが有名になることはなかった。
今こそ「家政婦 里」ブームを!
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(追記)@2017/05/01
ちょっと立ち寄った、ある小さい本屋では、平積みでこそなかったが、これが4冊も棚にあった。もしかすると、局所的に大人気なのかもしれん。
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