2022年3月13日日曜日

三宅乱丈「大漁!まちこ船」 - 史上最も異常な設定のマンガ

★Twitter 2020/11/09より転載+加筆修正★

三宅乱丈 (2016.5) 『大漁!まちこ船/戦え!北極警備隊 : 三宅乱丈 Extra Works』 (BEAM COMIX). 350pp. KADOKAWA.

「ペット」、「イムリ」がヒットしたため、エンターブレインから講談社刊の旧作が2in1で復刊されたもの。「北極警備隊」はさておき、「まちこ船」の方は、こんな異常な設定のマンガを読んだことがない!

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主人公は「マグロの餌」の「まちこ」。ほら、もう何言ってるかわかんないでしょ。まあとにかく異常なんですよ。かといって不条理マンガではない。ギャグ・・・ではあるか。

なのにストーリーは普通に展開し、ちゃんとしたラブストーリーになってるという・・・すごい力技。連載当時 (2004年) は全く人気がなかった、というか、全く理解されなかったというが、まあ~~仕方ないね。今でも理解できる人は希少なはず。

あの濃ゆい絵で真面目にギャグをやるというのは、デビュー作「ぶっせん」から同じなんだけど、やりすぎだ。それでも本人はノリノリであっという間に10週分のネームを書き上げたという。天才としか言いようがない。

「マンガ怪作ベスト10」なんてのがあったら必ず入る。見つけたら買っといた方がいいですよ。

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講談社版でもいいけど、講談社は一応単行本は出してくれるものの、売れる見込みがないものは部数をものすごく絞ったりしてるから、そっちの方が希少かもしれない。講談社版はこれ。

三宅乱丈 (2004.11) 『大漁!まちこ船』(ワイドKC). 192pp. 講談社.

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