2022年3月5日土曜日

桑田乃梨子 『そこに山があったとしても』 - 桑田マンガにスマホ登場!

★Twitter 2020/10/20+26より転載+加筆修正★

桑田乃梨子 (2020.10) 『そこに山があったとしても』. pp.142. 白泉社.
←初出 : 楽園 web増刊, 2017.4~2020.8

もうファンとして30年来のつきあいになるが、単行本はすべて持ってる。今回も穏やかなコメディでハイレベル。ファンとしては満足だ。

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今回の目玉はなんと「スマホ」が出てくるところ。衝撃だ!それがこれ。


桑田作品というと、ほとんど高校生のコメディなんだが、全員学ラン・セーラー服という古式ゆかしい少年少女ばかりで、いったいいつの時代なのか判別不能な作品が多い。たぶん桑田先生の高校生時代1980年代?がモデル。

で、これまでのマンガにもケータイですら出てきたことがないのに、いきなりスマホだ(当たり前か)。「ガラスの仮面」でのスマホ登場も衝撃的だったが、これも衝撃的(桑田ファン限定)。

それはまあいいとして、本作も、おとなしめで内面ウジウジという毎度おなじみの男子が主人公。双子コメディでもあります。水森さんかわいいし、サイドを固める変人・𠮷澤さんも素晴らしい。

双子のビジュアルはほとんど同じなのに、しっかり描き分けができてるって、実はすごいよね。見てて、どっちなのか迷わない。

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愛猫にょろりを失って以来、こういった静かなコメディが続いているけど、ここは一発黒ポメ(このマンガを読んでいる人しかわからない符牒)でも飼って、また元気なペット・エッセイも描いてほしいなあ。次作も楽しみです。

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そういえば、これも高校生マンガだが、ある人に「日本人はこんなに高校生マンガばっかり読んでて大丈夫なのか?」と言われた。気づかなかったけど、確かに高校生マンガだらけだ。これは研究テーマとするに足る深い問題提起だ(研究しないけど)。

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なお、元blog kkm10kでは、桑田マンガは2回取り上げてます。昔のウルトラ傑作『おそろしくて言えない』とかもちゃんと取り上げたい。

1本目は

2本目は
  

『だめっこどうぶつ』も完結しちゃったなあ。

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